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八千代メンタルクリニック

精神科用語の雑学

痴呆(dementia)
「痴」の正字は「癡」で、「やまいだれ」に「疑」です。
「疑」は、杖をついた人がどっちに行こうかあちこち見渡して迷っている様を示す会意形声文字だそうです。
つまり痴(癡)は病的に迷っている、愚かな状態と言うことですね。

「呆」は、口を開けてあきれている様を表す象形文字だそうです。
呆気(あっけ)にとられるの意味ですね。
それと、保育の「保(これは子供におむつを当てて背負っている様だそうです)」とも関連して、子供のように親がかりの状態とも言います。

痴呆は、子供のように、知的能力、判断力が劣っている状態と言うことでしょうか。


痴呆を英語では、dementia と言います。
de- は、depart などに使われるように「分離」を意味します。
ment は、mental などに使われるように、「精神」と言う意味です。
つまり、dement は正常な精神状態から離れていることを意味します。
実際、dementia という言葉は、かつて狂気の一種とされていたようです。
かつては統合失調症(精神分裂病)も早発性痴呆(dementia praecox)といわれ、dementia と明確に分けられていない時期がありました。
それが19世紀より次第に、後天性の精神機能の低下と言う意味合いで使われるようになり、やがて痴呆症を意味するようになりました。

痴呆と dementia では、由来が少し違っているのは面白いですね。

最近、「痴呆症」のことを「認知症」と呼ぶようになりましたが、個人的にはこういった無意味な呼称変更は望ましくないと考えます。偏見を生むのは用語そのものではないはずですから。
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