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八千代メンタルクリニック
錯覚(Illusion)
幻覚が、その場にないものを実際にあるように知覚することを指すのに対して、錯覚は、その場に実際にあるものを元とは違った形で、誤って知覚することを言います。
錯覚と幻覚とを合わせて「妄覚(もうかく)」と言います。

幻覚は病的な状態ですが、錯覚は正常な人にも見られます。
幻覚は精神医学的に興味を引きますが、錯覚は心理学的、生理学的な研究対象となりやすい現象です。
錯覚の中には、誰にでも同じように感じられる錯覚と、人によって感じ方の異なる錯覚があります。

誰にでも同じように感じられる錯覚としては、みなさんよくご存知の、矢印が長く見えたり短く見えたりする幾何学的な錯覚や、地平線近くの月が天上の月より大きく見える錯覚があります。
これらは、芸術・芸能分野でも応用されることがあります。
以下のサイトは精神医学とは無縁ですが、ご覧になると楽しめるとおもいます。
Illusion Forum Illusion Theater錯視の広場

人によって感じ方の異なる錯覚(心理的錯覚)としては、a)不注意錯覚、b)感動錯覚、c)パレイドリアの3つがあげられます。
a)不注意錯覚
    ボーっとしていたり眠いときなど、文字通り「不注意」の際に起きる錯覚です。
単純な見間違いや聞き間違いは誰でも経験する不注意錯覚です。
軽度の意識障害の時には、しばしば不注意錯覚が見られます。
b)感動錯覚
   恐怖、不安、期待などの心理的状況で生ずるものです。
「ヘビが出ると怖いな」と思って林の中を歩いていると、木の枝がヘビに見えるようなものです。
c)パレイドリア
  壁のしみや木目など、不定型なものが人間の顔のように見えてしまうものです。
発熱時やせん妄状態などで認められることがあります。
その他に「錯覚」と表現される以下の現象があります。
a)替え玉錯覚、ソジー(瓜二つ)の錯覚
    家族のように良く知っている人を「よく似ているけれど別な人」と思う。
b)フレゴリーの錯覚
   誰を見ても「敵が変装している」と思う。
これらは「錯覚」とは表現されますが、いろいろな精神病群で見られる、一種の妄想とも考えられます。
このページの文責、著作権は八千代病院/八千代メンタルクリニック精神科医 長谷川雅彦に属します

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