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八千代メンタルクリニック

精神科で良くある疑問 3
症状に関する疑問

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以下の回答は、八千代病院の精神科医 長谷川によるものです。
回答の内容は長谷川の判断によるもので、必ずしも病院全体の意見を反映したものではありません。


Q. 幻覚とは?
Q. 妄想とは?
Q. 幻覚や妄想のある人とどう付き合ったらよいのでしょうか?
Q. 服薬と性の問題(男性の)
Q. 親しい人が自殺したいという。
Q. 親しい人が自殺してしまった。
Q. 眠れない!
Q. ストレスがたまる。
Q. 「自分が自分でない感じ、周囲の様子に現実味がない気がする」これって病気?
Q. 物忘れがひどい!呆けたのでしょうか?
Q. 妊娠しているはずがないのに生理が来ない!(生理が不順)
Q. ギャンブルがやめられない。これって病気?
Q. 月経前には決まって精神的に不安定になるんですが・・・
Q.
幻覚とは?
A.
ありもしないものを感じることです。
難しい言葉では、「対象なき知覚」といいます。
以下のようなものがあります。

幻聴(げんちょう):その場にいない人の声や物音が聞こえる
  幻声(げんせい):幻聴のうち、聞こえるものが声である場合
幻視(げんし):他の人には見えないものが見える
幻嗅(げんきゅう):誰もにおわないのににおうと感じる
幻触(げんしょく):触られてもいないのに触られる感じがしたり、チクチクしたりする
体感幻覚(たいかんげんかく):「頭の中がネトネトする」、「骨が崩れる感じ」等、通常は感じない異常な感覚がある

統合失調症などの精神病状態では「幻聴」、特に「幻声」を認めることが多く、薬物中毒や体の病気等による意識障害の時には「幻視」を認めることが多いようです。

幻声の場合、「自分の考えや行動についてあれこれ言う」とか、「幻声同士で会話する」といったものであれば統合失調症をかなり強く疑います。

精神病以外にも「幻覚」を体験することがあることを覚えておいて下さい。
重度の病気にかかった人が、「先祖が迎えにきたのが見える」と言った場合は、「幻視」を見ているはずです。
また、寝入りばなによく経験される、いわゆる「金縛り」の際に見えるのも、「入眠時幻覚」という幻覚です。

幻覚を体験している人は、その幻覚を現実のことと確信していますが、人によっては「幻覚だ」とわかることもあります。
いずれにしても「幻覚」を体験する場合には、精神科医に相談する必要があります。

Q.
妄想とは?
A.
事実でないことを強く信じ込み、強く説得しても訂正することのできない状態です。
いわゆる「超能力」とか「超常現象」に関することは、精神科的には妄想と考えます。たとえば、「テレパシーで人の考えが伝わる」とか、「狐や霊能者に操られる」と言ったたぐいのものです。

妄想にはいろいろな内容が見られます。
信じ込む内容によって以下のような名前が付けられています。

被害妄想:被害的な内容
  関係妄想:周囲の言動を自分に関係づける
  注察妄想:注目・観察される
  追跡妄想:後をつけ、監視される
  迫害妄想:中傷される、殺される
  盗害妄想:ものを盗られる
  被毒妄想:毒を盛られる
  嫉妬妄想:配偶者が浮気をしている
  物理的被害妄想:電波や熱線を当てられる
  影響妄想:行動を影響される、操られる
  憑依妄想:神・悪霊、動物などがとりつく
微小妄想:自分を卑下する内容
  心気妄想:病気だ
  貧困妄想:貧乏だ
  罪責妄想/罪業妄想:罪深い
  否定妄想:心身の機能すべてが失われた
誇大妄想:自分に関する誇大的内容
  血統妄想:偉大な血筋を引いている
  発明妄想:大発明・大発見をした
  宗教妄想:預言者や教祖である
  恋愛妄想:特定の人に愛されている

誰がきいてもあり得ない内容であれば妄想と診断することは簡単ですが、判断に苦しむ場合もしばしば見られます。
たとえば、「配偶者が浮気している」と確信している時など、事実の確認が困難な場合があります。
その場合、精神科医は、その他の発言内容や、確信の程度から判断することになります。

Q.
幻覚や妄想のある人とどう付き合ったらよいのでしょうか?
A.
幻覚や妄想を体験している人たちは、ほとんどの場合、自分の体験を現実のことと確信しています。
荒唐無稽なことを言われて、つい反論したくなることもあろうかと思いますが、ムキになって否定しても無意味です。
自分の確信していることを強く否定されても感情的になってしまうだけです。
かといって、相手の言うことを100%受け入れてしまっては、治療上悪影響のでる場合もあります。
幻覚や妄想について、自分でも「ひょっとしたら現実ではないのでは・・・」と感じている患者さんには、否定してあげることが大事である場合もあります。
幻覚や妄想を、強く否定も肯定もしない態度できいてあげること。そして、意見を求められたら、「あなたにはそう感じるのかもしれないが、自分にはそうは思えない」と柔らかく否定してあげるというのが一番効果的だと思います。

Q.
服薬と性の問題(男性の)
A.
精神科で治療を受けている患者さんから、セックスがうまくいかないという話を時々ききます。
その場合、以下のようにいくつかの事が考えられます。

1.精神疾患のために性欲が落ちている場合。
治療に専念してください。
そして、セックス以外の夫婦のふれあいを求めて下さい。

2.精神疾患が元で、夫婦の人間関係がうまくいかなくなってしまった場合。
雰囲気が悪くてはセックスがうまくいかないのは当然です。
工夫して下さい。
無責任なようですが、この問題は個々のケースにより千差万別で、ここではお答えできません。

3.上記以外で、性欲が落ちている、あるいは、性欲が亢進する。
薬のせいでそうなる場合があります。
主治医の先生と相談して、薬の種類や量が調節できないか相談してみて下さい。
病状によっては、副作用を我慢しながら服薬する必要もあります。

4.勃起しない。
  勃起するが持続力がない。
  勃起するが射精しない(遅漏)。
  勃起し、射精する感覚はあるが、精液がでてこない(逆行性射精)。
薬物の副作用である可能性があります。
薬の減量あるいは中止で元に戻るはずです。
主治医の先生と相談して、薬の種類や量の調節ができないか相談してみ下さい。
ある種の薬物が有効である場合もあります。
病状によっては、副作用を我慢しながら服薬する必要もあります。

5.いつまでも勃起したままで痛みを伴う(持続勃起症)。
薬でそうなる場合がまれにあります。
緊急性がありますので、直ちに泌尿器科を受診して下さい!

Q.
親しい人が自殺したいという。
A.
自殺したい気持ちには、多くの人がなります。
その気持ちをあなたに告げたことに意味があるのです。
死にたい気持ちを語ると言うことは、助けてほしいと言うことなのです。
相手の言うことをさえぎったり、説得するような態度ではなく、謙虚に聞いてあげてください。

死ぬ手段まで考え、さらには、自殺の準備をしてしまったということがわかったら、精神科受診を勧めてください。
自殺未遂をしたことがあるのであれば、入院する方がよいでしょう。

死にたい気持ちそのものは正常ですが、実行に移すのはただごとではありません。
まず、「うつ状態」になっていると考えてください。
でも、その状態は精神科的な治療で改善するものなのです。

精神科受診に導き、自殺を防止できるのはあなたです。

自殺したいという人の話を聞いたら、決して自殺を実行しないと約束してもらってください。
死なないと約束できる人はある程度安心です。
しかし、自殺しないと約束できない人は決してそのままにしないでください。
あなたが目を離さないでいるか、家族なり、他の人に常に注意して見ていてもらってください。
そして精神科を受診させるべきです。

自殺はある程度防止可能なものです。


また、ある人がひどく沈み込んでいたら、自殺のことを考えていないか尋ねてください。
死にたいのだと言ったら、上の手続きを踏んでください。
沈んでいる人に自殺について聞くことをためらうことはありません。
話す勇気がない、あるいは、どう話していいかわからないのです。
話を聞いてあげてください。

自殺はある程度防止可能なものです。

Q.
親しい人が自殺してしまった。
A.
あなたは自分を責めてしまっているでしょう。
あるいは、周囲に自分を責めてしまっている人がいるでしょう。
誰かのせいにしたくなるかもしれませんね。
でもだれの責任でもありません。
誰かのせいにしても何の解決にもなりません。

それよりも大事なことは、あなた自身の心の整理をつけることです。
一人でくよくよと考えていては、気が滅入るばかりです。
誰かと話をしましょう。
亡くなった人のこと、想い出、あなたの感じていることをどんどん話しましょう。

くよくよと悩んで、場合によってはあなた自身が自殺しようと思うかもしれません。
あるいは周囲にそういう人がいるかもしれません。

あなたにとって大事なことは、悲劇を繰り返さないことです。
新たな自殺者を出さないことです。
「自殺の連鎖」をくい止めましょう。

それが故人のためでもあります。

Q.
眠れない!
A.
「不眠だ」といって多くの方が外来に来られます。
たいていは、「睡眠薬を下さい」といわれます。
薬を出すのは簡単なことですが、それでは本当の治療とはいえないと思います。

「眠れない」という人たちの話を良く聞くと、以下のようなケースが多く見られます。

1.実際には眠れているのに眠れていると思っていない。
どうも、「毎日、一晩中目を覚まさず、夢を見ずに、寝なくてはいけない」と信じ込んでいる人が多いようです。
一月に何度か寝付けない日があるのは、多くの人が経験することです。
夜中に目が覚めるのもよくあることで、心配はいりません。
夢を見るのは全く正常で、よく寝ている証拠ともいえます。
「眠らなければいけない」とか、「寝られないのはおかしい」等と考え込まないことが大切です。

2.よく眠れなくて当然の生活習慣をとっている。
寝る時間や起きる時間が、日によってまちまち、あるいは、日中寝てしまう。
テレビやラジオをつけっぱなし、あるいは、明かりをつけたまま寝ている。
夕食以降に、コーヒー・お茶、あるいは過剰なアルコールを摂取する。
寝る前に興奮するような行動をとる(刺激的なビデオを見る、ゲームをする、喧嘩する、仕事の準備をする・・・)
上記に当てはまる人は、改める必要があるかもしれません。

以上1と2は、特に薬物に頼らなくても解決できる可能性のあるケースです。

中には、精神障害や身体疾患に基づく不眠の人もいるでしょう。
その場合は、基礎疾患の治療を行わなければ良くなりません。

また「眠れない」という症状にしても、
寝付きが悪い(入明障害)
途中で目が覚める(途中覚醒)
朝早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)
人よりも寝る時間が遅く、目が覚めるのが遅い(睡眠覚醒リズムの障害の一種)
等、いろいろとあり、治療法も使われる薬物も若干違います。

「眠れないから睡眠薬」と、単純には決められないのです。
また、睡眠薬に依存しがちとなることも多いため、専門医の受診が望ましいと思います。

眠れないときは精神科を受診しましょう。

なお睡眠に関する知識を得るための最も信頼の置けるサイトは、日本睡眠学会睡眠の基礎知識です。
その他は当院のこのページを参照して下さい。

Q.
ストレスがたまる。
A.
まずはじめに、「ストレスは悪者」と決めつけないで下さい。
人生を楽しむために、適度のストレスは必要だからです。

ストレスは、サーフィンでいえば波のようなものです。
全く波がなければ「波乗り」はできません。
また、初心者のうちは小さな波でも楽しめますが、技術が向上すると、ある程度大きな波でないと楽しめないでしょう。
逆に、サーファーの技能を越えた大波は危険です。
無理にサーフィンをしようとしたり、あわてふためいていては溺れてしまいます。
大波がきたら、サーフボードにつかまって、冷静に波をやり過ごす必要があります。

ストレスを感じたら、そのストレスの大きさを自分の技量と見比べてみましょう。
大丈夫だと思ったら、乗り越える努力をしてみること。乗り越えられたら自分をほめましょう。
人生を楽しむためには、適度なストレスを自分から求めることも必要です。
逆に、過度のストレスを感じたら、それが過ぎ去るまでじっと待ちましょう。
その場合は、あせってストレスから逃げようとせず、冷静にやり過ごすことが大切です。

Q.
「自分が自分でない感じ、周囲の様子に現実味がない感じがする」これって病気?
A.
時々耳にする訴えです。
若い人では結構あります。

人によって感じ方(表現の仕方)がいろいろあります。
「自分の体が自分の体でないような感じがする」
「(体を)自分で動かしているのに、自分で動かしているという実感がない」
「ロボットになってしまった感じ」
「心と体が離れてしまった感じ」
「何かを見たり聞いたりしても、現実感がない」
「目の前のものが、見えているのに本当にあるのかどうかの実感がない」
「夢やテレビなどを見ているような感覚」
「喜怒哀楽の感情がない」
「心から楽しいとか悲しいという感じがなくなってしまった」
などなど。

なかなか言葉では説明しにくいのですけど、自分の体・心、自分以外のものの現実味がない状態です。
「非現実感」とか「離人感」などといいます
眠れない状態、疲れた状態が持続すれば誰にでも起きる可能性があります。
きっかけなく始まって、短期間で治まることも多いですが、ストレス状況の下で起こり、それが持続する人もいるようです。
統合失調症やうつ病のときにもこのような状態になることがあります。
それ以外にも、この症状が続くとき「離人神経症」と診断することがあります。

症状が起きても短時間であれば様子を見ていてかまいませんが、何日も続くようでしたらやはり精神科を受診するべきでしょう。

Q.
物忘れがひどい!呆けたのでしょうか?
A.
「物忘れ」を医学的に説明すると、「記憶の障害」と言うことになります。
これは、専門的に考えるとかなり難しい問題なので、ここではごく簡潔な解説にとどめます。

いわゆる「記憶力」が歳とともに低下してくるのは、体力が低下するのと同じで自然の成り行きです。
「良く知っている人のはずなのに名前が思い出せない」とか、「何かをしようと思って隣の部屋に行った瞬間に、何をしようとしていたか忘れた」と言うことは良くあります。
「物忘れがひどい」という人の訴えの大部分はこのレベルで、あまり問題にはならないことがほとんどです。

周囲の人から見て明らかに物忘れがひどいとか、生活に支障があるようであれば、直ちに受診する必要があります。
「昨日の朝食で何を食べたか」を忘れても問題にはなりませんが、「さっきご飯を食べたという事実」を忘れてしまうようであれば、これは問題です。

記憶の障害は痴呆症ばかりでなく、いろいろなことが原因となって生じます。
疲労しているときや酔っぱらっているときには誰でも経験しますよね?
うつ病その他の精神科的疾患でも「物忘れがひどい」という状態になることがあります。
「物忘れ」がひどく気になるようでしたら、「物忘れ」そのものよりも、「物忘れが気になりすぎること」の方が問題かもしれません。
気に病むくらいなら一度精神科を受診してみましょう。

Q.
妊娠しているはずがないのに生理が来ない!(生理が不順)
精神科でもこういう訴えはよく聞かれます。
産婦人科的な問題の他にも、以下のような精神科に特有の問題でも生理が止まってしまうことがあります。
もし、「精神科だから」と言って主治医に告げていない人がいたら、直ぐに告げましょう。

a)神経性無食欲症(いわゆる拒食症)
体重が極端に減ると、月経が来なくなります。体が自分の体力を温存しようと思って止めるのかもしれません。ここまでやせたのは危険だと言うことです。もし治療を受けていない人がいたら、直ちに治療を受けましょう。

b)ある種の薬の副作用
精神科で投与する薬の中には、副作用として月経を止めてしまうものがあります。人によっては不順になったり、不正出血が見られることもあります。
月経が止まってしまった場合でも、薬を止めれば元に戻ります。ただし、長期にわたって月経が止まっていると子宮が萎縮してしまう可能性があるようです。短期間であれば服用し続けていても何ら心配はありません。もし、心配なようでしたら、月経を起こすような薬を処方してもらうか、治療法の変更をしてもらう必要があるかもしれません。
主治医とよく相談して下さい。
また、この種の薬では、妊娠してもいないのにオッパイが張ったり乳汁が出てくる人もいます。この場合にも、苦痛を伴うときには主治医にきちんと告げましょう。
私の経験上、この副作用が比較的出やすいのは、スルピリドと言う薬です。この薬は、抗精神病薬としても、抗うつ薬としても、また、胃潰瘍の薬としてもよく使われます。何か薬を飲んでいて上記の症状が出るようなら、一応薬を調べてみましょう。

Q.
ギャンブルがやめられない。これって病気?
競馬にしてもパチンコにしても、ほどほどに楽しめる分にはよいのですが、のめり込んでしまうと借金がかさみ、家族や周囲を巻き込んでしまうことがあります。
賭け事がやめられない「ギャンブル依存症」は、アルコール依存症に似たところがあります。
ギャンブル依存症にはいろいろな呼び方があります。
後述のGAでは「強迫的ギャンブラー」という言葉を使っています。
また、DSM-IVでは「他のどこにも分類されない衝動制御の障害」として、「病的賭博」という診断名をつけています。
ICD-10でも、「成人の人格および行動の障害」として、「病的賭博」をあげています。


治療はなかなか困難ですが、それでも何か道があるはずです。
アルコール依存症を扱っている精神科医療機関であれば、ひょっとして治療を引き受けてもらえるかもしれません。
抗うつ薬等の薬物が多少効果があるかもしれません。

しかし、他の依存症の治療と同様、自助グループの利用が最も有効といえるかもしれません。
GA(ギャンブラーズアノニマス)という組織があり、そのホームページは役にたつかもしれません。
家族の集まりの案内もあります。
GAのURLは以下です。
http://www005.upp.so-net.ne.jp/gajapan//

英語の得意な方は、ギャンブラーズ・アノニマス・インターナショナル(URL以下)もどうぞ。
http://www.gamblersanonymous.org/

2003/09/24

Q.
月経前には決まって精神的に不安定になるんですが・・・
月経周期に関係した不調は、多くの女性が経験しています。
このうち、痛みを主体とした身体症状の見られるものを月経困難症と言います。
子宮内膜症のような明らかな疾患の見つかる場合(二次性月経困難症)と、特別な診断のつかない場合(原発性月経困難症)があります。それとは別に、いらいらしたり、落ち込んだりといった、精神症状が周期的に認められることがあり、以下のように診断される場合があります。

1.月経前症候群
英語を略してPMS(Premenstrual syndrome)とか、月経前緊張症候群と呼ばれることもあります。
月経前症候群には以下のような特徴があります。
  月経の10日〜数日前に以下のような症状が始まり、月経開始後、短時間で軽快します。
  いらいらする、気分が沈む、怒りっぽくなる、集中力がなくなると言った精神症状。
むくみ、体重増加、胸の張り、頭痛等と言った身体症状。
不眠、あるいは逆に過眠。
月経前症候群の治療は、塩分制限等の食事指導、ピル等によるホルモン補充療法、漢方薬、抗不安薬・抗うつ薬等の投与です。

2.月経前不快気分障害
月経前症候群よりも精神症状が重い場合には、「月経前不快気分障害」と診断されることがあります。
英語を略してPMDD(Premenstrual dysphoric disorder)とか、月経前不機嫌性障害と呼ばれることもあります。
月経前不快気分障害には以下のような特徴があります。
  月経の10日〜数日前に以下のような症状が始まり、月経開始後、数日で軽快します。
  学業・仕事に大きく影響する、うつ状態、著明な不安・情動不安定。
時に衝動行為を伴うこともあります。
月経前不快気分障害の治療には、抗うつ薬、抗不安薬、場合によっては抗精神病薬等の投薬が必要です。
ピルはかえって症状を悪化する場合もあるようです。

3.その他
月経前不快気分障害とは別に、月経周期に一致して、うつ状態や精神病状態が増悪緩解を繰り返す人もいます。

月経前症候群は、産婦人科、心療内科、精神科で治療可能です。
身体症状の方が重ければ産婦人科、精神症状の方が重ければ精神科を受診する方が無難でしょう。

月経前不快気分障害は、精神科的な治療が必要です。

2001/10/18
月経前症候群の方には以下のサイトが役立つかもしれません。
お月様のごきげん

このページの文責、著作権は八千代病院精神科医 長谷川雅彦に属します。

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