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八千代メンタルクリニック

向精神薬の副作用の話

抗うつ薬と性機能障害(特に男性の)
乳汁分泌・無月経(月経異常)・射精障害・持続勃起の項目では、日本国内の添付文書に記載されている性機能障害に関してまとめておきました。
これを見る限りでは、性機能障害はそれほど多くないように見えます。
しかし、現実的には多くの向精神薬で、何らかの性機能障害を起こす可能性があると考えられます。

ここでは、比較的よく問い合わせのある「抗うつ薬と性機能障害の関係」につきまとめてみました。
いくつかの文献に当たったところ、ほとんどの抗うつ薬で、性機能障害が認められるようです。
ただ、以下の点から十分な研究が行われていないといえます。
@ 疾患の症状である、うつ状態や不安状態そのものも性機能障害を起こす可能性がある。
A 疾患のせいで、生活環境・対人関係が不良となったために、性機能障害が起きている可能性がある。
B 性に関する事柄なので情報を得にくい。

引き起こされる性機能障害の種類
性機能障害は、男性側にも女性側にも引き起こされる可能性があると考えられますが、研究されているものでは男性に関するものがほとんどです。

男性の性機能障害としては、性欲の低下、勃起不全、射精遅延・射精困難等があげられます。
私(長谷川)の経験では射精遅延が比較的多いように感じます。
また、抗精神病薬では逆行性射精をたまに見かけますが、抗うつ薬でもあるかもしれません。
性機能障害の引き起こしやすさ
性機能障害のでやすさは、薬物ごとに若干の差があるようです。
おおざっぱに言って以下の関係があるようです。
三環系抗うつ薬>SSRI(この中ではパロキセチン(パキシル)が比較的高いようです)・SNRI>bupropion、nefazodone(国内未承認)
薬剤性の性機能障害への対策
どのような対策が有効であるかは確定していません。
以下のどれかを試みることになりそうです。
主治医・患者間で十分にやりとりをしながら検討することが大切です。
@ 薬に慣れて自然に回復するのを待つ。
A 効果が得られる範囲内で、薬物の量を減らしてみる。
B 性交後に服薬するようにしてみる。
C 副作用が少ないと考えられる他剤に切り替えてみる。
D 有効であるとされる薬を使う(効果が確認されているわけではありません!
例)シプロヘプタジン(ペリアクチン)、アマンタジン(シンメトレル)等

参考文献
1)Effect of SSRI antidepressants on ejaculation: a double-blind, randomized, placebo-controlled study with fluoxetine, fluvoxamine, paroxetine, and sertraline
2)Effects of SSRIs on sexual function: a critical review
3)Management of SSRI-induced sexual dysfunction


2004/11/09
このページの文責、著作権は八千代病院/八千代メンタルクリニック精神科医 長谷川雅彦に属します
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