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八千代メンタルクリニック

向精神薬の副作用の話

乳汁分泌・無月経(月経異常)・射精障害・持続勃起
 向精神薬を飲んでいる女性で、「生理が止まった」、「乳房が張ってきた」といって妊娠したのかと心配される方が時々いらっしゃいます。
妊娠の可能性を考えなければいけないのは当然ですが、薬の副作用である場合もあるので、要注意です。
月経に関しては、完全に止まってしまう人、間隔があく人、あるいは逆に間隔が短くなったり、不正出血の認められる人もいます。
産婦人科を受診して確認すると共に、精神科医にも報告しておくことが大切です。

 男性の場合には、勃起障害(勃起しない、勃起するが持続力がない)や射精障害(射精遅延、逆行性射精)が認められる場合があります。
勃起障害に関しては、うつ状態等の精神症状に伴って生じることもあるので、鑑別が困難なことがあります。
しかし、射精障害、特に逆行性射精(射精感はあるが精液がでてこない)に関しては薬の副作用である可能性が高いかもしれません。
泌尿器科を受診すると共に、精神科医に報告しておくことが大切です。

上記とは違って、頻度は低いですが、持続勃起という副作用もあります。
勃起が長時間持続し収まらない状態です。これは、緊急性を要します。直ちに泌尿器科等の受診が必要です。
「乳汁分泌・無月経(月経異常)・射精障害・持続勃起」をひきおこす向精神薬
 殆どの抗精神病薬がこれらの原因となり得ます。また、抗うつ薬の中にも一部、これらの症状を引き起こすものがあります。

添付文書に記載されている頻度は以下です。
多くの抗精神病薬と、一部の抗うつ薬で認められます。
この表で、記載が認められないものにもあるかもしれません。
A:0.1%未満
B:5%未満、または、0.1%以上5%未満
C:5%以上
+:あり、頻度不明
−:記載無し

薬物名 乳汁分泌 無月経・
月経異常
射精障害 持続勃起
抗精神病薬 クロルプロマジン
(コントミン)
B B B
チオリダジン
(メレリル)
B B C
レボメプロマジン
(レボトミン)
B B B
プロペリシアジン
(ニューレプチル)
B B B
スルトプリド
(バルネチール)
B B A
ゾテピン
(ロドピン)
A A
スピペロン
(スピロピタン)
チミペロン
(トロペロン)
A B
ハロペリドール
(セレネース)
B B
フロロピパミド
(プロピタン)
ブロムペリドール
(インプロメン)
A B
モペロン
(ルバトレン)
スルピリド
(ドグマチール)
B B B
ネモナプリド
(エミレース)
B B
トリフロペラジン B B
フルフェナジン
(フルメジン)
B B B
プロクロルペラジン
(ノバミン)
B B B
ペルフェナジン
(ピーゼットシー)
B B
カルピプラミン
(デフェクトン)
クロカプラミン
(クロフェクトン)
C A
モサプラミン
(クレミン)
B B
ピモジド
(オーラップ)
可能性に言及
(プロラクチン上昇5%以上)
可能性に言及
(プロラクチン上昇5%以上)
オキシペルチン
(ホーリット)
リスペリドン
(リスパダール)
B B B
オランザピン
(ジプレキサ)
1%未満
(プロラクチン上昇5%以上)
B
クエチアピン
(セロクエル)

(高プロラクチン血症5%以上)
B B
ペロスピロン
(ルーラン)

(高プロラクチン血症5%以上)
B B

抗うつ薬 アミトリプチリン
(トリプタノール)
イミプラミン
(トフラニール)
クロミプラミン
(アナフラニール)
ドスレピン
(プロチアデン)
ノルトリプチリン
(ノリトレン)
ロフェプラミン
(アンプリット)
トリミプラミン
(スルモンチール)
アモキサピン
(アモキサン)
マプロチリン
(ルジオミール)
C
ミアンセリン
(テトラミド)
セチプチリン
(テシプール)
フルボキサミン
(ルボックス)
パロキセチン
(パキシル)
1%未満
ミルナシプラン
(トレドミン)
トラゾドン
(レスリン)
B


2004/05/29
このページの文責、著作権は八千代病院/八千代メンタルクリニック精神科医 長谷川雅彦に属します
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