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八千代メンタルクリニック

精神科で扱う精神障害の話

躁うつ病とその仲間
最近では気分障害とか感情障害と呼ばれます
誰でも楽しいことがあれば明るい気分になり、つらいことがあれば沈んだ気分になります。
しかし、原因なしに気分が高揚したり沈んだり、あるいはその程度が異常である場合には躁状態とかうつ状態と呼ばれます。

ここで解説するのは、躁状態とうつ状態が主たる症状である精神障害の一群です。
躁状態とうつ状態の両方が繰り返し出現するものと、うつ状態だけのものとがあります。
前者は古くから躁うつ病と呼ばれ、後者はうつ病と呼ばれます。
うつ病・うつ状態は、精神科の診療場面では大変ありふれたものです。

躁状態・軽躁状態・うつ状態・軽うつ状態のいずれが出現したかによって診断名が決定されます。
診断名は、分類の仕方によって若干異なります。
おおざっぱにまとめると以下のようになります。

躁状態 うつ状態 従来診断 DSM-IV ICD-10
躁病 双極性障害 単一躁病エピソード 躁病エピソード 躁病
うつ 躁うつ病 I型双極性障害 双極性感情障害
軽うつ
軽躁 うつ II型双極性障害
軽躁 軽躁病 その他の双極性障害 躁病エピソード 軽躁病
軽躁 軽うつ 循環症 気分循環症 持続性感情障害 気分循環症
軽うつ 抑うつ神経症
神経症性抑うつ
うつ病性障害 気分変調症 気分変調症
うつ うつ病 大うつ病 うつ病エピソード

特殊なものに季節性感情障害というのがあります。
これは、冬季、日照量が減ると、うつ状態となるものです。
躁うつ病では、躁状態やうつ状態が重症である場合に、幻覚妄想といった精神病状態を呈することがあります。
しかし、躁状態やうつ状態でないときにも精神病状態を呈する場合には、非定型精神病とか分裂感情障害等と呼ばれ、統合失調症(精神分裂病)の仲間と考えられる場合があります。

また、躁状態、軽躁状態、うつ状態、軽うつ状態は、その他種々の精神障害の症状として出現することがあります。
その場合には異なった診断がつけられる可能性があります。
治療は、うつ状態だけの場合と、躁状態を伴う場合とでは異なります。
うつ病の治療
うつ状態は外来でも充分に治療可能なことが多いものですが、身体的な衰弱が著しい場合や、自殺のおそれの強い場合には入院治療が必要となります。
薬物療法 うつ病の治療の原則は、十分な抗うつ薬を使うことです。
副作用の耐えられる範囲内で、十分な量の抗うつ薬を、十分な期間使用することが必要となります。

抗うつ薬の効果が不十分な場合には、気分調整薬(気分安定薬)が有効なことがあります。
場合によっては甲状腺製剤が使われることもあります。
その他の治療法 薬剤による効果が不十分であったり、緊急性を要する場合には電気痙攣療法が有効なことがあります。

軽うつ状態が遷延する場合には、精神療法的アプローチが必要です。
認知行動療法も有効と言われています。

季節性感情障害の場合には光療法が有効だと言われています。

躁うつ病の治療
うつ状態は外来でも充分に治療可能なことが多いものですが、身体的な衰弱が著しい場合や、自殺のおそれの強い場合には入院治療が必要となります。
しかし、躁状態の場合には、病識が不十分で、常軌を逸した行動をとることもあるために、入院治療の方が望ましいことがほとんどです。
薬物療法 躁状態のある人の場合の治療の原則は抗躁薬気分調整薬(気分安定薬)、特に炭酸リチウムの投与です。
これは、本来躁状態の治療に用いられた薬ですが、躁うつの波を予防する作用があり、躁うつ両相を繰り返す人では継続的な予防投与が有効だと考えられています。

また、抗精神病薬も付加的に使用されます。

うつ状態では抗うつ薬の投与も有効ですが、躁状態に移行すること(躁転)に注意する必要があります。
その他の治療法 薬剤による効果が不十分であったり、緊急性を要する場合には電気痙攣療法が有効なことがあります。

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